「いいものを持ってきたんだ」
彩音が唐突に口を開いた。“いいもの”とは何だ。心臓がまた一つ、鼓動を早める。
「ねえ、せっかく二人とも女の子になったんだから、女の子としての悦びも知りたいよね?」
彩音がバッグから“いいもの”を取り出す。黒い布袋から現れたのは、滑らかな曲線を持った双頭ディルドだった。
光沢のあるピンク色が、部屋の薄暗い照明で妖しく光る。
思わず息を吞んだ。
「こ、これって……?」
ナオが小さな声で尋ねる。彼女の瞳は好奇と不安で揺れている。私の胸も同じようにざわつく。
「二人で使ってみなよ。せっかく同じ境遇の二人が出会えたんだから、心も身体も一つになりたいよね?」
彩音の声は軽やかだが、どこか命令的だ。彼女はベッドのそばのソファに腰を下ろし、まるで観客のように私たちを見つめる。
「……私、こういうの、初めてで……だけど……」
ナオが頬を染め、俯く。その仕草があまりにも愛らしくて、胸の奥が熱くなる。
でも、同時に恐怖が湧く。こんなもの使うなんて。男だった頃の自分からすると、絶対に想像もできない。
「優ちゃん、怖がらなくていいよ。ナオちゃんと一緒なら、きっと大丈夫だから」
彩音がにこりと笑う。その笑顔に、なぜか逆らえない圧がある。
ナオがそっと私の手を握った。
「……わたしも、ちょっと怖い。でも、試してみたい……一緒に、ね?」彼女の声は震えているのに、どこか決意が込められている。その瞳に吸い込まれ、私は小さく頷く。
「……う、うん、ナオと一緒なら……」
言葉が喉で詰まる。ナオの指が私の手をぎゅっと握り、温もりが伝わる。
◆
彩音の指示で、私たちはベッドの端に並んで座る。ディルドが二人の間に置かれた。滑らかな表面が、触れる前から異様な存在感を放つ。心臓がドクドクと鳴る。
「最初はゆっくりでいいから。ほら、優ちゃんが先に触ってみて」
彩音が私の背中を軽く押す。指先が震えながら、ディルドに触れる。冷たくて、でもどこか柔らかい感触。
ナオが私の動きを見守る。
「ナオも……触ってみて……」
私の声に、ナオが小さく息を整え、そっと手を伸ばす。彼女の指がディルドをなぞるたび、なぜか私の身体も熱くなる。
「……これ、入れるの……?」
ナオの声が消え入りそうに小さい。私は言葉を失い、ただ頷く。
彩音がローションのボトルを差し出す。
「これ使えば、楽に入るよ。怖がらないで、二人で女の子を楽しまないと……」
彼女の声は甘く、まるで私たちの心を解すように響く。
ナオと私は顔を見合わせる。彼女の瞳は不安と期待が混ざり、まるで鏡のように私の心を映す。
「……優ちゃん、わたし、頑張ってみる」
ナオが囁き、ローションを手に取る。その仕草に、私も勇気を絞り出す。
◆
ベッドの上で、改めてナオと私が向き合う。服を脱ぎ、ショーツを下ろす。羞恥で顔が熱くなる。ナオもゆっくりと服を脱ぎ、生まれたままの姿になる。
互いの肌が露わになり、恥ずかしさと共に、甘く妖艶な香りが部屋の中に広がった気がした。
「優ちゃん、きれい……」
ナオが呟く。その言葉に、胸が締めつけられる。男だった頃の自分は、こんな言葉をかけられることなんてなかった。
ディルドを手に持ち、ローションを塗る。冷たい感触が指先に広がり、緊張がピークに達する。
「ナオ、準備……できた?」
私の声は震える。ナオが小さく頷き、ベッドに横になる。
「……優ちゃん、わたしからでいい?でもね……やっぱり怖いから……優ちゃんに挿れて貰いたいな」
ナオの声は恥ずかしそうだが、どこか覚悟が感じられる。
私は彼女の隣に膝をつき、ディルドをそっと秘部に近づける。
ナオの顔が歪み、思わず私の手が止まる。
「……大丈夫、ナオ?」
彼女が小さく息を吐き、「うん、続けて……」と囁く。その声に押され、ゆっくりと動かす。
「んっ……!」
ナオの声が漏れる。痛みと混ざった声が、部屋に響き、ディルドの先を入れる事に成功した。
次は私の番だ。
ディルドの反対側を自分に近づけ、ゆっくりと挿入する。
「っ……痛っ……」
鋭い痛みが走り、思わず声を上げる。でも、ナオの手が私の腕を握り、
「優ちゃん、一緒に……頑張ろう」
と囁く。
その言葉に、痛みを堪えて挿入を続けた。
そして、とうとう私自身もディルドをのみ込む事ができた。
◆
時間が経つにつれ、痛みが薄れ、代わりに熱い波が身体を包む。
ディルドが私とナオを繋ぎ、互いの動きがシンクロするたび、快楽が膨らむ。
「ナオ……気持ち、いい……?」
私の声が掠れる。
ナオが潤んだ瞳で頷く。
「うん……わたし、こんなの初めて……すごく、熱いよ……」
ナオの声が甘く震え、彼女の指が私の腰に絡む。互いの吐息が混ざり、汗ばんだ肌が擦れ合う。
彩音がベッドの端で微笑む。
「ほら、二人とも、すっごく可愛いよ。もっと……」
その言葉が、私たちの動きをさらに大胆にする。ディルドが深く動くたび、身体の芯が溶けるような感覚が広がる。
「優ちゃん……もっと、強く……」
ナオが腰を揺らす。その動きに合わせ、私も身体を預ける。
快楽が頂点に向かい、頭が真っ白になる。
「あっ……ナオ、私……!」
声が自然に漏れる。ナオの瞳が輝く。
「優ちゃん、わたしも……!」
互いの身体が震え、熱が一つになった。
◆
私たちが快楽の渦に沈んでいたその時、彩音のスマホが小さく震えた。
そこには、SNSのトレンドに上がった“あるネット記事”の通知。
彼女は画面をちらりと確認し、唇の端にかすかな笑みを浮かべた。
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『性別矯正下着に関する重要なお知らせ』
ご愛用者の皆様より多数のお問い合わせを頂いておりました“男性回帰”の手続きについて、対応方法をご案内いたします。
ご希望の方には、ホルモン分泌抑制剤と男性ホルモン分泌再誘導カプセルをお送りいたします。
ただし、処女膜組織が温存されている方に限ります。
一度でも膣腔内への異物挿入または性交渉歴がある場合、ホルモンバランスが崩れるため、適応外です。
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彩音はすぐに画面を消した。
「ふふ、タイミングがいいのか悪いのか……。ま、二人には関係ないか」
彩音の呟きは、私とナオには届かない……。
【13章へつづく…】
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桜梅桃華@女装・TSF小説
2025-10-08 19:52:36 +0000 UTCトリー
2025-10-08 18:27:39 +0000 UTC