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宍倉センドー
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漫画を描く理由が自分の中に欲しかったから、エロ同人をはじめてみた。

初心を思い出そうと思って、駄文をつづります。

自分がエロ同人を描き始めた理由はタイトルの通りです。なんでそういう思考に至ったかの経緯についてを後から自分が思い返すために、今の所の心情含めて書いておきます。


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20XX年、IT企業に新卒入社した自分はまず思った。だめだ、この会社肌に合わない、と。そこから辞めるまでは早かった。一年待たずして、自分は新卒入社した会社を辞めた。もちろん上司には引き留められた、「とりあえず3年という言葉があるだろ」と。

しかしながら自分は相当な飽き性で、一年同じ職場にいられればいいほう、というのは学生時代のバイトでもなんとなくわかっていた。なおかつ人間関係やその環境が肌に合わなければもっと無理だった。


そんなこんなで新卒入社した会社に辞表届を出して、さて、晴れて自由の身か…となった。

そこから数か月はニート生活というやつだ。新卒入社とともに実家は出ていたため、すぐにニートは成り立たないとわかった。結局のところ金がなかったという切羽詰まった状況は次の手段をとるということを大きく後押しするものだ。


そこで自分はアルバイトを始めることにした。会社勤務で精神的に疲弊していたので、ひとまず週3フルタイムで無理ない範囲から。小さなデザイン事務所に面接を受けて、数か月そこで働いた。


最低限の収入と、少々もてあます余暇のなか、創作漫画を描こうという気概が起こったため、ファンタジーギャグ漫画を作って、コミティアに出た。今思うとなかなかひどい出来だったと思う。たしか30p弱500円だが、表紙がうけたのか、50冊ほど売れた。さらにそこで某青年誌担当から絵がいいという理由だったか…そういう理由で名刺を貰った。こういった経験は初めてだったため、当初の自分は浮かれていたと思う。


だが、そこからが非常に面倒だった。打合せは仕事がない日にしてもらい、某出版社に1時間ほどかけて赴き、打合せを週1くらいの頻度で行う。某雑誌の賞に出す読み切り50P近い漫画を描こうという話に自分は色々勉強になるから乗ろう、と決めた。というのも自分は漫画は趣味ではたまに描いていたが、真面目には描いたことがなかったため、色々指導してもらえれば後学になるだろうと思ったからだ。


だが、辛い。没を貰ってネームを直すことの繰り返し作業。地味に行き帰りの交通費と出版社までの電車時間が苦痛だった。自分は飽き性でかつ根性なしなので、すぐに堪えた。何度目かのリテイクの後、いいものになってきたからペン入れをしてもいい、とGOサイン貰った。その時点で相当堪えていたが、50Pほどの読み切りはペン入れなどもして(当時はクリスタの扱いがわからなかったので、アナログでペン入れしていた…これも相当骨が折れた)担当に提出した。数か月後、結果から申し上げれば、箸にも棒にも掛からなかった、と言われた。


この時、自分はなんだかひたすらに面倒だな…という気持ちに陥った。そして漫画家ってヤベーわと思った。なおかつ、ネームが没になったり賞にだした漫画がどうにもならなかった時、マジで何もない。

ちなみに漫画を描く作業というものの負荷は人それぞれだとは思うが、自分の感覚ではもし仮に1日2p仕上げたいと思うなら、一人で朝から晩まで作業する必要がある。時間にしたら8~10時間だろうか。少なくともその当時の自分の実力だとそんなものだ。


要は趣味の片手間の範疇は超す。まぁそれはわかっていた。これが自分の好きなようにかけるなら、全然できる作業だ。


だが、雑誌の賞に出す読み切りというものは色々と自分の思い通りには出来ない。直しも入るから、精神的な疲弊もする。なんというか、割に合わないと思った。これが給料を貰っているならリテイクも喜んで受けるし、何の文句もないが、そういうのナシにリテイクを喰らいまくってかけた三か月がパァになるのは、ひたすらに面倒だと感じたのであった。何度も書くが、強烈に面倒だと感じたのだ。


というわけで一作没になった完成原稿は好きにしていいと言われたのでコミティアで売った。たしか60冊くらいは売れた。ちょっとは報われた。さて、じゃあ次を描こうか、と担当に言われて自分は「どうにもならなかったらまた三か月棒に振る感覚を味わうのか」と思った。この時点で気持ちは面倒くさすぎるがMAXにまで達していた。なんというか、根本的にこの業界と気質が合わないと思ったのであった。


これに並行して、バイトの雲行きもあやしかった。給料の支払いがずさんだったので、職場を代えようと思い、仕事がない日に小さなクリエイティブ系の会社のバイト面接を受けに行った。作品を持ってきて欲しいという前書きがあったので、今まで書いた趣味の絵と、あとはコミティアに出した漫画を持って行った。


絵や漫画を見てもらい、「絵がかけて漫画も描けるなら、クリエイティブのテーマ全般を作るのも出来そう」という理由で採用が決まった。というわけでデザイン会社はすぐに辞めた。


 そこでの制作を始めて、自分が一般向け漫画を描いていた時にやりたかったことは会社内の制作でできるようになった。グラフィックを作成したり、世界観を詰めてみたり…そういうことが仕事としてできるようになった。それから、作品を制作している期間に(会社なので)給料が支払われること、保険に入れることなどなど含めて、一般向け漫画を出版社に対して読み切りを載せてもらうために書き上げることのモチベーションは一気に無くなった。給料とかナシに、とてつもない労力のかかるものを誰かに手綱を握られて描くことが、自分にはできねぇなと素直に思ったからだ。


自分は漫画を描かなくなり、会社の制作で満足するようになった。


じゃあなんで漫画をかくようになったか、そしてエロ同人という分野で…という話になるのだが、まず第一に会社での制作に慣れてきて精神的な余剰が出てきた。自分でも創作したいなと思うようになった。だが、一般向け創作漫画を描こうと思っても筆が進まなかった。漫画をかく労力が面倒に思えて仕方なかった。会社内の制作なら、担当を分担できるが、漫画は全て自分で描かなくてはならない。面倒だった。自分は面倒だと感じるとやらないので、ちょっと描いては自分の中で没を繰り返した。


まぁ、もう無理に漫画を描かなくていいか、と思った。


が、色々とあって、漫画家の知り合いと通話している時にエロ同人を描いてみて知見が得られた、という話を聞いた。その話を聞いて、なんだか面白そうだなと思った。また、自分にとって全く触れてこなかった完全未知の分野だったため、そういう分野で漫画を描いてみたら発見することが沢山あるから続くんじゃないかな、と思った。


漫画を描く理由が自分の中に欲しかったから、エロ同人をはじめてみた。


というわけで去年の11月くらいからこのアカウントを初めて見た。新鮮だった。漫画をものすごく久々に描いた。ついでにオールデジタルで描くことにした。やっぱ大変な作業だなと思いつつも、新鮮さや今まで書いたことのないところまで描く、人間の裸体を描く、そういった作業は自分の糧になってる気がする。会社内の制作はチームで作るものだから、負担を分担できるが、漫画は自分で全部抱えるので、その大変さを再実感した。


エロは正直言えば好きじゃなかったのだが、やっぱり自分で時間をかけて描くようになるとだんだん良さがわかってくるというか、自分の中で表現したいものが、少しずつ分かってきたように思う。あとは表現しているものの性質上、自分一人で描きたいという欲求が強く出る内容であるため、自然と一人で取り組む気概も起きる。


調べ物もちょくちょくするようになった。漫画は一人で取り組むものだから(同人なので)、自分のなかのストックが必要になってくる。空っぽじゃいけないな、と思ったので、学生時代のあやふやな知識を再確認するために本をひっぱりだしたり、描きたい分野に近い本を買ってみたりするようになった。会社勤めのいいことは、一応安定した収入があるので(けして高くはないが)、本など欲しいものを学生の時よりは気軽に買えることかもしれない。ちなみに学生の時より大変なのは時間の確保だろうか。


とはいえ学生時代は色々とあって相当な不調続きだったので、自分は社会人になった今の方が割と気楽に生きられてる。それゆえに創作意欲や調べ物をしたいという意欲も沸くのかもしれない。


というわけで、仕事では一般向けに制作物を作り、趣味ではエロ同人漫画制作という二足わらじが、なんだかしっくりと来てるような気がしている。常に何か作り続けられて、方面が真逆なのでやってることが競合しないことが、自分にしっくりきた要因なのかもしれないな、と感じたのであった。



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