PublisherFans
とまチャンちゃん
とまチャンちゃん

fanbox


続編小説「新米メイドは『御不浄係』~2日目~」の進捗報告

以前あらすじ、設定を公開してからまただいぶ時間がたってしまいました…

まだ導入のところまでしか書いていませんがひと段落したので進捗を報告します

以下進捗です

────────────────────────────────────────────────────

ジリリリリリリ…時計の音が4畳ほどの部屋いっぱいにこだまする。死んだように眠る銀髪の少女はそのつんざく悲鳴のような音を聞きベッドから転げ落ちる。その勢いで隣にあるタンスにぶつかってしまった。


「いてててて……も、もう朝ぁ……?ふぁフ…」


やっとの思いで目覚ましを止めると針は朝5時を指していた。勤務開始時間1時間前だ。


「お仕事の準備ぃ………ん?」


ふと時計を置いている机に視線を落とすとそこには「給料」とかかれた封筒が置いてあった。


「あ…そういえば日給でもらえるんだっけ…」


もぞもぞと胸が収まらないメイド服を着ながら兎槻は自分が求人に応募した時の条件を思い出していた。


「………うちに送らないと」


着替え終わると少女は給料袋から少しだけお金を出し、引き出しに入れた。そしてそこにあった万年筆で封筒に住所を書き、封筒にテープで封をすると、屋敷の玄関へと向かって行った。


玄関に着くとそこにはポストのようなものがあった。受け口の上には「現金送付用」と書いてある。


「これでいいはず」


兎槻はそこに持っていた封筒を入れ込んだ。ぽすん、と積み重なった何かの上にものが落ちる軽い音がした。


このポストは実家に仕送りをする多くのメイドのためのサービスで、毎週郵便局が特例でそれを回収したあと指定の場所に届けてくれるというものであった。


部屋へと戻る途中になにやらざわざわと音がする一室があることに気付き兎槻は足を止めた。すると中からメイドが出てくるのが見えたので彼女はそのメイドに話しかけた。


「あ、あの…ここは…?」


「?……ああ!あなた昨日入った子ね。ここはメイド控室。まあいわゆる休憩室みたいなものね。」


「なるほど…どうりで…」


「今ちょうど朝のまかないを食べてたところよ。あなたもどう?」


先輩メイドは控室のドアを開けて入るよう促した。


「それじゃあ、はい。」


新米メイドはお言葉に甘え中へと入る。そこには6人ほどのメイドが一つの大きなテーブルを囲み、昨日の晩の余りものとおにぎりを食べていた。


「あら、あなた新人さんよね。こっち座んなさいな。」


1世代は離れていそうな貫禄のある先輩が自分の隣に座るよう呼びかけた。兎槻はそこに座った。


「さあもうすぐお仕事の時間だし、食べちゃいなさい」


そう言って素早く兎槻の前に同じものを用意してくれた。少女は実家のお母さんを思い出し少し懐かしくなる。


「あ、ありがとうございます。…あ、でも私はこれだけで……」


兎槻はおかずの入った皿を遠ざけた。


「あらどうして?お腹空いてないの?」


「……昨日の業務の影響で、その、食欲がでないというか」


「………そういえばあんた、『御不浄係』だったわね」


「御不浄係」。兎槻のメイドとしての役割である。その業務内容はなんと、屋敷のお嬢様が我慢できずに出す放屁やげっぷなど下品で臭いガスを吸い込むこんでなかったことにするという過酷ものであった。しかもそのお嬢様が文字通り死ぬほど臭いガスを貯めこむ体質のようであり、そのせいで兎槻は勤務1日目から気絶&嘔吐してしまったのである。


「…はい」


「こんなこと言っても何にもならないかもしれないけど、あたしはあんたの味方だよ。助けて欲しいことがあったら何でも言いなね」


「あはは…ありがとうございます」


それなら業務内容を交換してくれないか、と言いたい気持ちを抑えて兎槻は新米メイドとして微笑みながら感謝をした。

────────────────────────────────────────────────────

今後も進捗を随時投稿しますのでお楽しみに~

続編小説「新米メイドは『御不浄係』~2日目~」の進捗報告

More Creators