作中、詩の引用はしてないです。オリジナル! 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 あの日彼女と語らったことが、 春めく日差しのなか歩いた川っぺりが、 ジメジメして不愉快だった雨の日の和室が、 父の読み上げるお経が、 はじめて作品が雑誌に掲載されたあの日が、 全て、全て懐かしい。 どこを切り取ってもあたしの宝物。 宝石箱に丁寧に詰めた。 鍵はかけないの、 すぐに開けられるように。 ひときわ輝く赤のフレーズは、 もう、新たに生まれることは無い。 きみのはらは減らない。 けれどいまも宝石箱の中で曇ることなく煌めき続けている。 そうね。 死してなお誰かの中で光り続けることが出来るというのは、どれほど幸せなことなのかしら。どれほどの偉業なのかしら。 記憶の中にいつも居て、 ふとした瞬間に寄り添ってくれる。 寂しいわ。 それでも、悲しくなることは無い。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ あーあ、春のまやかしね。